1年単位の変形労働制の設定手順を解説します。推奨設定または手動設定が可能です。
前提
本記事の設定を行うことで、以下の条件が設定されます。
- 起算日:4月1日
- 対象期間:4月1日から3月31日までの1年間
- 特定期間:7月1日から8月31日
- 年間休日日数:87日(年間労働日数:278日)
- 1日の所定労働時間:7時間30分(年間所定労働時間:2085時間)
- 法定労働時間の総枠:2085時間42分(暦日数365日)
- 日の残業時間:所定労働時間が8時間を超える日はその時間を超えた時間、所定労働時間が8時間以下なら、8時間を超えた時間が残業(上限10時間)
- 週の残業時間:所定労働時間が40時間を超える週はその時間を超えた時間、所定労働時間が40時間以下の週は、40時間を超えた時間が残業(上限52時間)
- 割増残業:60時間を超過した残業を割増残業とする(法定休日労働時間は除く)
- 年の残業時間:法定労働時間の総枠を超えた時間が残業
- 法定外休日労働:基準時間に含める
- 法定休日労働:基準時間に含めず、法定休日労働として扱う
- 有休取得:有休取得日は勤務したものとして扱うが、残業集計時は実働としては扱わない
本機能は、休暇取得方法が「休暇区分使用」の環境のみ利用できます。「パターン使用」環境では設定
できません
※確認方法はこちらの記事をご参照ください。
新方式の休暇取得方法「休暇区分使用」ではさまざまな新機能が利用可能です。
また、初期設定は簡単に、申請はシンプルになります。
サポートセンターでは、新方式「休暇区分使用」のご利用をおすすめしております。
こちらで切り替えのメリットや仕様詳細を解説しておりますので、ぜひご覧ください。
変形労働設定機能の有効化
1. 設定 > その他 > オプション を開きます。
2. 勤怠管理設定カテゴリの「変形労働設定機能」で「使用する」を選択して登録します。
割増残業集計機能の有効化
設定 >その他 > オプション > 勤怠管理設定 > 「割増残業集計機能」:「1段階の割増残業を使用する」
1ヶ月60時間を超える法定時間外労働に対しては、使用者は50%以上の率で計算した割増賃金を支払う必要があるため、割増残業集計機能を有効化します。詳細はこちらをご参照ください。
参照:月60時間を超える法定時間外労働に対して|厚生労働省(外部サイト)
推奨設定を利用して登録する方法を解説します。
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当雇用区分の[編集]をクリックし、以下の項目を設定して登録します。
雇用区分コード、雇用区分名
任意のコードを入力し、「1年単位の変形労働時間制」など、任意の名称を入力します。
締め日
基本情報カテゴリ > 締め日 を選択します。
「締め日」は、「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」の「対象期間及び特定期間(起算日)」の「起算日」をもとに設定します。
例えば、起算日が「1日」始まりになっていたら締め日は「末日」を、「16日」始まりになっていたら締め日は「15日」を設定してください。
日の契約労働時間([詳細]タブ)
所定労働時間を入力します。各月の労働時間の算出に利用します。
週の締め日([詳細]タブ)
会社の締め日にあわせて設定します。
1年単位の変形労働時間制では「起算日」を週の始まりとし、週の締め日を決定します。そのため、ここで設定した締め日は無視されます。
(例)起算日が「令和3年4月1日(木)」の場合
⇒「木曜日」が週の始まりとなり、週の締め日は「水曜日」で集計されます。
開始月
2. 「月別労働時間設定」画面に遷移するので、各月の「休日日数」と「労働時間」を入力します。
3. 表示されている「労働日数」の合計が、「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」の「対象期間中の総労働日数」と一致していることをご確認ください。
1年の労働日数の限度は280日以内、労働時間数の限度は2085時間42分(うるう年の場合は2091時間25分)とする必要があります。限度を超える場合は警告表示がされますが、登録自体は可能です。ただし、法定の上限を超えている状態で運用を続けることは望ましくありません。
引用:労働基準法第32条の4|e-Gov法令検索(外部サイト)
この画面で表示される労働時間合計は、残業計算には影響しません。残業計算の基準時間は、法定労働時間の2085時間42分(閏年の場合は 2091時間25分)となります。
[追加]ボタンから、複数の特定期間を設定することも可能です。ただし、1年の相当部分を特定期間とするような設定は、法の趣旨に反するため認められていません。また、設定した対象期間の途中で特定期間を変更することも認められていません。
引用:平成11年1月29日基発第45号|厚生労働省(外部サイト)
ご利用環境によっては「週単位の集計範囲」という項目が表示されることがあります。1週間が月をまたぐ場合の計算方法です。アカウント発行時の初期値は「月初から月末まで」となっています。月初から翌月の第1週目までを集計範囲とします。「前月を含める」を選択すると、前月の最終週を含めて1週間を集計範囲とします。
本項目を設定したい場合は、以下を設定してください。
設定 > その他 > オプション > 勤怠管理設定 カテゴリ > 変形労働設定機能 の「週の集計範囲で月跨ぎの利用」で「利用する」を選択
設定画面に表示されている値は無視されます。「起算日」を週の始まりとし、週の締め日を決定します。
例:起算日が、令和3年4月1日(木)
→「木曜日」が週の始まりとなり、週の締め日は「水曜日」になります。
残業開始時間を法律以上(8時間未満)で設定する場合は、「1年単位の変形労働」の推奨設定が適用できないため、「手動設定(フレックスその他)」での運用となります。
労働基準法上では有給休暇の取得時間は実際には働いていないため実労働時間とはみなされません。実労働時間を計算する際、有給休暇の取得時間を実労働時間として「含めない」設定が法律通りとなります。なお、含めるの設定にして、実労働時間と同等として取り扱うことは、法以上の運用であり、問題はありません。ただし、「1年単位の変形労働」の推奨設定が適用できないため、「手動設定(フレックスその他)」での運用となります。
2. 利用単位「年単位」を選択します。
日の時間外集計カテゴリ > 残業開始時間 は、8時間以内であれば任意に設定できます。
| 項目名 | 説明 |
|---|---|
| 法定労働時間 | 残業計算となる基準の2085時間42分(閏年の場合は 2091時間25分)が表示されます。 |
| 前月までの労働時間 | 表示月の前月までの残業時間を除く労働時間数の合計です。 |
| 残労働時間 | 年の法定労働時間に達するまでの残りの時間数です。 |
締め処理が行われた月は勤怠が確定したものであるため、アラートの表示対象外となります
アラート詳細は以下の通りです。
| 理由 | 説明 |
|---|---|
| [コンプライアンス]1日の労働時間 | 1日の労働時間が 10時間 を超えた日がある場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]1週の労働時間 | 1週の労働時間が 52時間 を超えた週がある場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]1年の労働時間 | 1年の労働時間が 2085.7時間(閏年は2091.4時間) を超えた場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]連続労働日数 | 連続した労働が 6日 (特定期間に設定してある期間は 12日)を超えた場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]週48時間 連続3回 | 週の労働時間が48時間を超えた週が連続3回を超えた場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]週48時間 3ヶ月3回 | 初日から3ヶ月ごとに区切った期間内で週の労働時間が48時間を超えた週が3回を超えた場合に表示します。 |
| [コンプライアンス]総労働日数 | 1年の労働日が 280日 を超えた場合に表示します。 |
| [任意]月の労働時間 | 月の労働時間数が 月別労働時間設定で設定した労働時間 を超えた場合に表示します。 |
| [任意]月の休日日数 | 月の休日日数が 月別労働時間設定で設定した休日日数 に満たない場合に表示します。 ※勤務日種別が「法定外休日・法定休日」として設定されている日が「月の休日日数」としてカウントされます。 |
冒頭に[コンプライアンス]とつくものは、法令に適合していないスケジュールが登録されています。
冒頭に[任意]とつくものは、変形労働設定で指定した月の基準を満たしていないスケジュールが登録されています。
スケジュールが未設定の日を対象として、 勤務実績が法令に沿っていない勤務をアラート表示します。
- 1日の労働時間:1日の労働時間が 10時間 を超えた日がある場合に表示します。
- 1週の労働時間:1週の労働時間が 52時間 を超えた週がある場合に表示します。
雇用区分の月別労働時間は毎年設定する必要があります。 翌年も引き続き年変形を使用する際の設定漏れを防ぐため、年変形の開始日の90日前から登録をうながすアラートを表示します。
- 登録待ち:年変形の開始日が近づいている年です。90日前から表示します。
- 未登録:年変形の開始日を過ぎても登録されていない年を表示します。ただし、1年以上前の年は表示しません。
表示されている勤務日数と労働時間に対し、不足は「−(マイナス)」で、超過を「+(プラス)」で表示されます。
スケジュール管理
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